自立移行住宅 あーすろーど

自立移行住宅「あーすろーど」とは
あいえるの会では、地域での自立を目指す障がい者のために、自立移行住宅「あーすろーど」を建設しました。
自立移行住宅「あーすろーど(地球への道)」という名前には、理事長の3つの思いが反映されています。
- 地球の大地に根付かせる自立生活
- 障がい者自身の動き(道(ロード)を歩む)が社会を変え、さらに地球を守ることに繋がると信じて
- 障がい者の自立を明日(アース)につなげていき、後輩の自立を促していく
あいえるの会の自立移行住宅は、生活の全てにおいて介助が必要な、重度訪問介護を利用して生活する人たちが入居対象になります。グループホームや入所施設のように管理人や常駐のスタッフは置かず、入居者は自分で介助者を確保し、自分の生活を組み立てます。
一方で、最初から全くサポートなしというのは不安な部分があるかと思いますので、実際に自立をしているあいえるの会の当事者がILP、ピアカンなどの必要なサポートを行う予定です。
住宅を建設するにあたって、一番こだわったのは“場所”です。通常、障がい者のための施設は郊外に建設されることが多く、疎外された感があります。人が生活し、賑わっている街なかに住宅を建設することで、日常的に地域の皆様と触れ合い、関わりが増えることで、障がい者の理解につながると信じています。
自立移行住宅では、3年をメドに地域へ移行してもらうこととなっています。入居中に金銭管理、介助者について、地域との交流について等、地域で生活するために必要なことを先輩たちから学びます。
ここから多くの障がい者が自立していくことを願っています!
「あーすろーど」ブログ
第6回ILP(自立生活プログラム)が行われました。最後のILPでした。
2022-07-28
7月27日、最後のILPが行われました。今回は、参加者の和泉邦子さん、主催者の秋元恵子さんにお話をお聞きしました。
最初に参加者の一人、和泉邦子さんにお話をお聞きしました。「いろんな物件を見て来たんですけど、現実は、難しい面もあると思いました。外観だけではなく、中も見てみないと、わからない部分が多いなと思いました。もう少し探してはみます。自分に合う物件というのは、なかなかないんですが、今住んでいるあーすろーどに近い物件があればいいなと思います。動きやすいところがやっぱりいいんです。」
主催者の秋元さんからは、「今回のILPのテーマは『とにかく動き出そう』ということで、家を探すことを目的にしました。で、実際に不動産屋さんに行った時の伝え方をロールプレイをしたあと、それぞれ2班に分かれて不動産屋さんに伺って体験してもらいました。4回目、5回目の様子もブログでお伝えしていますが、不動産屋さんに行った時のことをみんなに聞きました。やっぱりみんな、まだまだ、引っ越さなくてもいいんじゃないかという迷いがあるようです。迷いがあるうちは、動けないから、まず、いつ引っ越すか、物件を民間か市営かということをはっきり決めてからでないと、動けないので、はっきり決めてもらいました。
最後ということで、3年間、私が伝えたいと思っていることは伝えたつもりです。今後は、自分で足りないところに気付いて、もし、ILPが必要だったら、個人ILPとして、やっていきたいと思っています。入居者のみなさんは、もう充分学んできたので、地域に出ても、自分らしく生きていけると、思っています。何か、迷ったり、困ったりした時は、どうか、一緒に暮らした仲間や、自立生活事業部のみんなを思い出して、頼りにしてほしいと思います。」とのことでした。
みなさん、あーすろーどを出る時が、いよいよ迫って来たようですね。大きな試練だと思います。先輩たちに相談しながら、仲間と励まし合いながら、進んでいって欲しいと思います。

第5回ILPの第2弾女性陣が不動産屋さんへ行って来ました
2022-07-25
7月21日、前回に続き不動産屋さんへ、今度は女性2人が行って来ました。今回は、参加者の本栁さん、主催者の宮下さんにお話をお聞きしました。
まず、最初に参加者の本栁さんの感想です。「不動産屋さんに行って、なかなか練習通りにはいきませんでした。それで、あっちの人も慣れてなくて、新米みたいで、なかなか対応ができないみたいでした。パッと動いてはもらえませんでした。お互い新米のようだったと、私は感じました。やっぱり、もう一回行かなければならないと思いました。その内、天気のいい日に行きたいと思います」
宮下さんからは、次のようなお話を頂きました。「希望することを、きちんと伝えることが出来ていました。ただ、主催者が一緒にいたことにより、参加者からは、安心はしたけれど却って緊張して話づらかったという意見も出ていました。ILPの中で、不動産屋さんとの実際の経験だったけど、本当に直ぐに家を見つけようとい気持ちが、まだ芽生えず、やらされている感があったように思います。あと、1年ちょっとあるので、まだ、どこかに大丈夫だという気持ちや、不動産屋さんの対応が良く、いろいろ紹介してくれたので、今すぐ、探さなくても物件はあるんではないかと思ってしまっているようです。今後、いつくらいにあーすろーどを出て、目指している一人暮らしを、いつから実施するのか、はっきりと決める時期になっています。」とのことでした。
あと、1年ちょっとありますが、月日はあっという間に流れていきます。ILP(自立生活プログラム)で学んだことや、先輩たちのアドバイスを聞きながら、前に進んでいってもらいたいと思います。旅立ちの時がやってくるのは、嬉しいような、寂しいようなそんな気がしています。
※不動産屋さんは、並木につい最近できた、いい部屋ネットさんでした。バリアフリーで入り易く、広いし、対応も大変良かったとのことです。

第5回ILPが開催されました
2022-07-20
7月13日、ILP(自立生活プログラム)が開催されました。主催者の秋元恵子さんに今回のILPについてお聞きしたところ、実際に不動産屋さんに行ってみよう、ということでの開催でした。あーすろーど入居者、男性2人が参加しました。
「感じたことは、何度かロールプレイをやって、練習はやってきたはずだが、それを活かしてできたのかどうかは疑問である。すべてが叶うわけではないから、これだけは、譲れないというものを決めておいてと言ったのだけど、どうしても、要望がアバウトになっちゃったっていうことが、反省です。本当に伝えなければならないことが伝わらなかったようです。私が、ふたりに、それを伝えられなかったことを、私自身反省しています。もう一つは、人としてのマナーとか礼儀とかを学んで欲しいと思いました。障がいがあるから、全て言えば通るということではないと思います。」とのことでした。
また、参加者のお一人、緑川洋さんに感想をお聞きしました。
「今回、条件を伝えるのはうまくできた。不動産屋さんから条件に合う物件はないと連絡があった。焦ってもしょうがないのでゆっくりやっていきたい。不動産屋には2回位一人で行ってきた。あと、ネットで調べて、この近くで1件見つかったので、実際に見て来て、良いと思ったがもっと探していきたい。もう一歩を踏み出したい。」とのことでした。
これから、何軒もの不動産屋さんを訪ねていくのですね。「こんな物件があったよ」との声が聞かれるようになってきました。楽しみですね。

今年も後半に入りました。担当の橋本理事からご挨拶です。
2022-07-14

第4回ILP(自立生活プログラム)が6月22日に開催されました
2022-06-27
前回、お知らせしましたが、第4回ILP(自立生活プログラム)が開催されました。テーマは「家を探そう」でした。
参加者のお一人、三宅貴大さんに感想をお聞きしました。「前回のILPを通して民間住宅のメリット、デメリットを知った上で、今回のILPで民間住宅にすることを決意して発表しました。その上で不動産屋と話すためにロールプレイをおこなって、不動産屋をまわる上で条件の伝え方、決め方など学ぶことが出来ました。」とのことです。
主催者の自立生活事業部の宮下三起子さんに今回のプログラムについてお話頂きました。
「参加者のみなさんが、前回、住宅政策課のお話を聞いて、それまでは市営住宅しかないと思っていたが、不便な場所であったり騒音のことなども考えて、最終的に民間住宅を探したい、という気持ちになったようです。本当のところ、最初から民間住宅に入りたいと思っていたようです。でも、ILPをやる前は、不動産屋に伝えられるだろうかとか、理解してもらえるだろうかとか、心配なことばかり。市営住宅の方が入りやすそうだし、障がい者用の住宅があるから、市営住宅にするか?と、あきらめていたところがあったのだと思います。
今回、住宅政策課の話を聞いたり、ILPでロールプレイをする中で、もう1回、どこに住みたいかとの確認作業をしました。そうして、結論が“民間住宅を探そう” ということになりました。」
これから、ロールプレイを重ね、いよいよ不動産屋に行って、家探しを始めるのですね。
3年目に入り、退居期限も近くなってきて、みなさん本気です。本当にたくましくなりました。
