自立移行住宅 あーすろーど

自立移行住宅「あーすろーど」とは
あいえるの会では、地域での自立を目指す障がい者のために、自立移行住宅「あーすろーど」を建設しました。
自立移行住宅「あーすろーど(地球への道)」という名前には、理事長の3つの思いが反映されています。
- 地球の大地に根付かせる自立生活
- 障がい者自身の動き(道(ロード)を歩む)が社会を変え、さらに地球を守ることに繋がると信じて
- 障がい者の自立を明日(アース)につなげていき、後輩の自立を促していく
あいえるの会の自立移行住宅は、生活の全てにおいて介助が必要な、重度訪問介護を利用して生活する人たちが入居対象になります。グループホームや入所施設のように管理人や常駐のスタッフは置かず、入居者は自分で介助者を確保し、自分の生活を組み立てます。
一方で、最初から全くサポートなしというのは不安な部分があるかと思いますので、実際に自立をしているあいえるの会の当事者がILP、ピアカンなどの必要なサポートを行う予定です。
住宅を建設するにあたって、一番こだわったのは“場所”です。通常、障がい者のための施設は郊外に建設されることが多く、疎外された感があります。人が生活し、賑わっている街なかに住宅を建設することで、日常的に地域の皆様と触れ合い、関わりが増えることで、障がい者の理解につながると信じています。
自立移行住宅では、3年をメドに地域へ移行してもらうこととなっています。入居中に金銭管理、介助者について、地域との交流について等、地域で生活するために必要なことを先輩たちから学びます。
ここから多くの障がい者が自立していくことを願っています!
「あーすろーど」ブログ
担当の橋本理事があーすろーどについて綴ってくださいました
2022-08-18
8月に入ってから、早半ばが過ぎてしまいました。
お盆休みがあって、ILPも終了しました。そこで、担当の橋本理事に、現在のあーすろーどについて思うことを綴って頂きました。
あーすろーどにについて思うこと
早いものであーすろーどが出来て、3年ほどの年月が経とうとしております。本来であれば、郡山市民や県民の方々に広く知ってもらうために盛大な完成披露パーティーを行おうなどと思っていたのですが、コロナの大騒ぎで、それもできなかったのは非常に残念なことでありました。
しかしながら、入居者のみなさんのすばらしいチャレンジ精神のおかげで、新たな出発と積極的な生活をされてきたという、輝かしい歩みが続けられているというのは、本当に喜ばしいことであると私は思っております。これから、新しいお家探しや本当の意味での社会生活が待ち受けているかもしれませんが、これからも後に続く後輩、仲間のためにも積極的に生活されることを望んでおります。更に、各自のみなさまの健康と人生の冒険を楽しみながら、歩んでいただきたいと思っております。
◆緑川さんへ
私が見た限りにおいては、言語障がいもたいへん厳しい中で様々なことにチャレンジしておられるのは、たいへん素晴らしいことだと、思っております。特に大阪方面の若い方々との交流は、とても素晴らしいことだと思うので、今後とも、積極的に行っていかれるよう期待しております。将来的には役員に加わったり地域の方々と活発に交流を行うなど活躍されることを期待します。
◆三宅さんへ
あいえるの会で一番若いあなた様に対しては、燃えるようなエネルギーをいつも感じています。あなたが持つ知識や理論の組み立ては素晴らしいものを持っていると思うので今後においては、更に、見聞を広めてご自分の存在を世間に向けてもっともっと大きくアピールしていってください。そしてあなたも将来は役員になって活動の幅と質を広げていって欲しいと思います。
◆本柳さんへ
あなたとは、少し前からモールを含めて何回かお顔を拝見していましたね。人懐っこくて安心できるようなやさしさは、あなたの持ち味だと思っております。今後は、今までの豊かな人生経験を生かして何か小さな事業を始めたり、例えば、ショッピングコーナーを設置したり、ぴかっと光るような活動をされることを期待しております。
◆和泉さんへ
大変に仲の良い明るい家庭で生活をされてきたように思うのに、よくぞ郡山の町に住む決心をされたことに大変尊敬しております。若い三宅さんなどと共に養護学校での生活や平田村での生活や、ふるさとのことについてなんとなくもっと話してくださったりすれば良いのかなあなどと、この頃思っております。あなたが考えている夢や希望も是非、聞いてみたいと思っております。
※入居者4人の方々ひとり一人にメッセージをくださいました。ありがとうございました。

誘い合わせて花火大会を見てきたお話をお聞きしました
2022-08-16
8月6日、桜木町の高台に、「ふくやま夢花火」を見るために入居者誘い合わせて行ってきたとのことです。本当は、この日は、入居者他みんなで富久山町に行って「ふくやま夢花火」を見る予定でした。タクシーを予約し、花火が上がる目の前の場所の確保もできていました。ところが、新型コロナウィルス感染拡大のため、富久山町まで見に行くことは、やむなく中止になりました。急に感染者数が増えたため、大事をとってやめることにしたのです。残念がっていると、桜木町に住んでいる職員から、「家の近くから富久山の花火が見えるよ」とのお話があり、急遽行くことにしたとのことです。ちょっと遠かったのですが、音も聞こえたし見ることが出来たとのことです。人も少なく、とてもゆっくり見ることが出来たようです。あーすろーどから歩いて5分位のところにあって、花火を見ることが出来て良かったですね。
入居者の三宅さんから感想をお聞きしました。「今回の花火の演出が、音楽とシンクロして打ち上げるとのことでしたので、来年こそは、会場でみんなと一緒に音楽込みで見てみたいと思います。」
来年は、みんなで行けるといいですね。

第6回ILP(自立生活プログラム)が行われました。最後のILPでした。
2022-07-28
7月27日、最後のILPが行われました。今回は、参加者の和泉邦子さん、主催者の秋元恵子さんにお話をお聞きしました。
最初に参加者の一人、和泉邦子さんにお話をお聞きしました。「いろんな物件を見て来たんですけど、現実は、難しい面もあると思いました。外観だけではなく、中も見てみないと、わからない部分が多いなと思いました。もう少し探してはみます。自分に合う物件というのは、なかなかないんですが、今住んでいるあーすろーどに近い物件があればいいなと思います。動きやすいところがやっぱりいいんです。」
主催者の秋元さんからは、「今回のILPのテーマは『とにかく動き出そう』ということで、家を探すことを目的にしました。で、実際に不動産屋さんに行った時の伝え方をロールプレイをしたあと、それぞれ2班に分かれて不動産屋さんに伺って体験してもらいました。4回目、5回目の様子もブログでお伝えしていますが、不動産屋さんに行った時のことをみんなに聞きました。やっぱりみんな、まだまだ、引っ越さなくてもいいんじゃないかという迷いがあるようです。迷いがあるうちは、動けないから、まず、いつ引っ越すか、物件を民間か市営かということをはっきり決めてからでないと、動けないので、はっきり決めてもらいました。
最後ということで、3年間、私が伝えたいと思っていることは伝えたつもりです。今後は、自分で足りないところに気付いて、もし、ILPが必要だったら、個人ILPとして、やっていきたいと思っています。入居者のみなさんは、もう充分学んできたので、地域に出ても、自分らしく生きていけると、思っています。何か、迷ったり、困ったりした時は、どうか、一緒に暮らした仲間や、自立生活事業部のみんなを思い出して、頼りにしてほしいと思います。」とのことでした。
みなさん、あーすろーどを出る時が、いよいよ迫って来たようですね。大きな試練だと思います。先輩たちに相談しながら、仲間と励まし合いながら、進んでいって欲しいと思います。

第5回ILPの第2弾女性陣が不動産屋さんへ行って来ました
2022-07-25
7月21日、前回に続き不動産屋さんへ、今度は女性2人が行って来ました。今回は、参加者の本栁さん、主催者の宮下さんにお話をお聞きしました。
まず、最初に参加者の本栁さんの感想です。「不動産屋さんに行って、なかなか練習通りにはいきませんでした。それで、あっちの人も慣れてなくて、新米みたいで、なかなか対応ができないみたいでした。パッと動いてはもらえませんでした。お互い新米のようだったと、私は感じました。やっぱり、もう一回行かなければならないと思いました。その内、天気のいい日に行きたいと思います」
宮下さんからは、次のようなお話を頂きました。「希望することを、きちんと伝えることが出来ていました。ただ、主催者が一緒にいたことにより、参加者からは、安心はしたけれど却って緊張して話づらかったという意見も出ていました。ILPの中で、不動産屋さんとの実際の経験だったけど、本当に直ぐに家を見つけようとい気持ちが、まだ芽生えず、やらされている感があったように思います。あと、1年ちょっとあるので、まだ、どこかに大丈夫だという気持ちや、不動産屋さんの対応が良く、いろいろ紹介してくれたので、今すぐ、探さなくても物件はあるんではないかと思ってしまっているようです。今後、いつくらいにあーすろーどを出て、目指している一人暮らしを、いつから実施するのか、はっきりと決める時期になっています。」とのことでした。
あと、1年ちょっとありますが、月日はあっという間に流れていきます。ILP(自立生活プログラム)で学んだことや、先輩たちのアドバイスを聞きながら、前に進んでいってもらいたいと思います。旅立ちの時がやってくるのは、嬉しいような、寂しいようなそんな気がしています。
※不動産屋さんは、並木につい最近できた、いい部屋ネットさんでした。バリアフリーで入り易く、広いし、対応も大変良かったとのことです。

第5回ILPが開催されました
2022-07-20
7月13日、ILP(自立生活プログラム)が開催されました。主催者の秋元恵子さんに今回のILPについてお聞きしたところ、実際に不動産屋さんに行ってみよう、ということでの開催でした。あーすろーど入居者、男性2人が参加しました。
「感じたことは、何度かロールプレイをやって、練習はやってきたはずだが、それを活かしてできたのかどうかは疑問である。すべてが叶うわけではないから、これだけは、譲れないというものを決めておいてと言ったのだけど、どうしても、要望がアバウトになっちゃったっていうことが、反省です。本当に伝えなければならないことが伝わらなかったようです。私が、ふたりに、それを伝えられなかったことを、私自身反省しています。もう一つは、人としてのマナーとか礼儀とかを学んで欲しいと思いました。障がいがあるから、全て言えば通るということではないと思います。」とのことでした。
また、参加者のお一人、緑川洋さんに感想をお聞きしました。
「今回、条件を伝えるのはうまくできた。不動産屋さんから条件に合う物件はないと連絡があった。焦ってもしょうがないのでゆっくりやっていきたい。不動産屋には2回位一人で行ってきた。あと、ネットで調べて、この近くで1件見つかったので、実際に見て来て、良いと思ったがもっと探していきたい。もう一歩を踏み出したい。」とのことでした。
これから、何軒もの不動産屋さんを訪ねていくのですね。「こんな物件があったよ」との声が聞かれるようになってきました。楽しみですね。
